2010年11月20日土曜日

アキバでまともな蕎麦を

藪系列の総本山です
 たまに、マトモな蕎麦をすすりたくなるときがあります。江戸時代の中期、鰻屋に比べたら安価で食べられる蕎麦屋が出始めました。うどんは関西で食文化が進みましたが、蕎麦は江戸食文化のひとつです。どこが最初の蕎麦屋なのかを調べるのは、食文化史の研究者でしょう。ウィキペディアには、「江戸時代後期の『三省録』『近世風俗志』では、1664年(寛文4年)に「慳貪(けんどん)蕎麦切」の店が現れた」と掲載しています。落語の「時そば」を聴けば分かりますが、当初は屋台を引っ張って営業していました。落語では値段が十六文だったので、二八蕎麦と呼ばれたとしますが、近年はそば粉8割とつなぎ(小麦粉)2割だからの二八蕎麦との解説が多いようです。ちなみに立ち食いそばの粉の割り合いは逆です。小生は咽喉越しから下手な十割そばより、フツーの二八蕎麦を好みます。
 
 さて、アキバでまともな蕎麦をすするとなれば、残念ながら電気街から離れる(といっても近くですが)必要があります。コレだけで「ははあ」と感じたヒトは、相当の蕎麦通ですね。そう、1880年創業の藪蕎麦系列の総本家「かんだやぶそば」か、1884年創業の庶民に愛される「神田まつや」を指しています。両店は距離にして百メートルも離れていませんが、小生、どちらのお店も、仕事でも個人的にもお世話になっております。背筋を真っ直ぐにして蕎麦と対峙したいときは「藪蕎麦」を訪れ、リラックス気分でずるずるしたければ「神田まつや」に行くといった具合です。両店とも人気店なので、お昼時を避けるようにしています。


撮影したのは両店ともお昼時でした
  以前、午後2時過ぎに「神田まつや」に出かけたら世襲議員のⅠ先生が、秘書と支持者を相手に蕎麦談義をしていました。目の前に蕎麦があるならば、会話は中断、即座にすするべきです。冷たい蕎麦は、古くから3たてを重要視します。「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」がソレですが、小生はコレに、「締めたて」「盛りたて」「配りたて」の3たてを加えます。まともな冷たい蕎麦は供された途端、何もかも忘れて、食べすするべきです。いまの時期の新蕎麦は、恍惚とさせる匂い、咽喉越しの快感、まさにご馳走です。残念なことは、まともな蕎麦はほんの少量で、価格が高いことですが。


デフレ不況に喘ぐ小生を救う【島川言成のメッケたぞ!】でお買い物してね!

0 件のコメント: