2011年2月3日木曜日

東京カレー屋名店会

 明治時代は何がなんでも欧米化時代でした。カレーライスも明治の日本に、西洋から伝わった洋食でしたが、日本人の主食はコメでしたし、インドのような手づかみで食べる習慣もありません。結果、平皿にライスを盛って、カレーソースをかけたものを、スプーンで食べるスタイルになりました。高級店ほどカレーソースとライスが、別々の器で供されがちです。ちなみに1863年、訪欧した日本人は、インド人が、「飯の上へ唐辛子細味に致し、芋のドロドロのような物をかけ、これを手にて掻き回して手づかみで食す。至って汚き人物の物なり」と書いています。当時の日本人のカレー感が分かります。


 ラーメン、カレーライス、ハンバーグは国民食になったようですが、こんなに普及したきっかけは軍隊が採用したことによります。1873年に陸軍(幼年生徒隊)食堂の昼食メニューに、ライスカレーが加わったのです。外食でカレーライスを最初に採用したのは、1877年の「風月堂」でした。日本人が「汚き」と感じたものが、わずか10数年後には食堂のメニューに掲載されるのですから、明治という時代の欧米化の凄さが分かります。いわゆる「海軍カレー」も、まだ明治期の1908年にレシピが採用されました。カレーの歴史で画期的だったのはカレー粉とレトルトカレーの普及でしょうね。
 
 さて、JR「秋葉原」アトレ1改札口を出て、下りエスカレーターで1階に向かうことが多くなりました。スタバのコーヒーの香りに後ろ髪を引っ張られながら、もうすぐ1階というあたりでカレースパイスの香りが「おいで、おいで」と鼻をくすぐります。以前のアキハバラデパートのような猥雑感が消滅した代わりに、清潔感で攻める飲食店がアトレ1階にあります。カレースパイスの出元は「東京カレー屋名店会」です。以前は外側から店内が丸見えだったのですが、画像のようにブラインドが用意され、昼食時は行列もできるようになっています。

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