2011年7月22日金曜日

覚えているかい、100円売場

死に在庫は小売業の悩みのタネ
 東西自由通路内に100円ショップの東証一部上場会社「キャンドゥ」
があります。全国店舗展開していますので、きっと皆さんのご自宅近くにもあることでしょう。取扱い品目は日用雑貨を中心に、加工食品にまで及びます。単価は100円でも、その市場規模は5000億円超です。ゲームソフト市場も同人誌市場も、規模ではかないません。業界最大手は「ダイソー」ですが、コチラは社長の方針で、未上場のままです。家電業界におけるヨドバシカメラと似ています。キャンドゥはビッグカメラの位置づけだと考えることができます。

 
 100円ショップが隆盛した背景には、日本がデフレ経済から脱却できないことがあります。財務省と日銀の金融無策の鬼っ子だと言い換えられそうです。消費者にしてみれば、「えっ、こんなモノまで100円なの?」と声をあげたくなる商品の連続です。ところで、現在は「アトレ秋葉原1」になってしまう以前、アキハバラデパートがあったことを記憶されているヒトは数多いと思います。日本最初のステーションビルに併設されたココは、ユニークなフードコートがあった1階の記憶が強すぎましたから、ソレを記憶しているヒトが多いのです。
 
レアモノはブームが去ればゴミの山
 小生は、「日本最初の100円ショップはアキデパの3階にあったよ」とヒトを驚かすときがあります。まだ「ダイソー」もキャンドゥも創業していなかった時代、食品を中心とした売場が実際にありました。ただし、日本最初が真実かどうかは不明です。何故なら、ワンコイン商品売場を、スーパーの片隅などで見かけていましたから。どんな商品も半端モノ、破損・汚損モノが生じます。事実、アキバの裏通りを歩けば、ケータイ関連グッズを100円以下で販売するショップがあります。死に在庫にするくらいなら、100円でも売ってしまえ。

 ビジネスの世界では、成功事例は模倣されることになっています。大半の経営者はレッドオーシャンだと理解しながら、市場が成立していないと参入しないものです。ダイソーやキャンドゥを見て、「100円ローソン」「ワッツ」「百円イチバ」などが生まれるのです。小生はアキバで電気製品に特化した100円ショップをやれば、相当の支持を受けるだろうナと考えています。USB関連グッズ、電池、イアホン、関連雑貨、飲食物などを取り扱う“メイド100円ショップ”(「メイド100キン」というブランドは語呂がいいですね)に資金を提供してくれる資産家を募集します。

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2011年7月14日木曜日

持っているヒトがアキバを囲い込む

70億円と推定されるチョムチョム秋葉原
 処理速度の改善が個人投資家をマーケットから離れさせています。東京証券取引所が、2010年1月4日、大発会から、富士通が構築した株式売買の新システム「arrowhead(アローヘッド)」を稼働。同システムは、注文・約定・注文といった取引情報を異なるサーバー上で三重化処理。注文応答時間や情報配信スピードの高速化を実現させました。ネット取引の普及や金融技術の高度化に対応し、東京市場の国際競争力を強化するはずでした。やっと欧米並みのマーケット取引を実現することができたのです。

 arrowheadの注文処理高速化は、従来の顧客注文情報がマーケットに送信され、1つの取引処理が完了するまでに2、3秒のタイムラグを、5ミリ秒に変貌させました。さらに、各種の情報配信は3ミリ秒です。ミリ秒単位の高速性の実現は、欧米で主流といわれるコンピューター自動売買取引などにも対応させています。コレで東京市場への資金流入の拡大につながれば、当初の目的を果たせたことでしょう。ところが、外資ファンドはともかくも、個人投資家はコレに対応できなくなったのです。反証する事実がアキバで発生しています。

170億円らしいAKIBAカルチャーZONE
 注文・約定・注文といった基本板などの取引情報を三重化したサーバー上での処理に対応させたバックアップセンターも構築します。コレで広域災害が発生しても24時間以内の復旧ができるようになりました。さらに、常にピーク値の2倍のキャパシティを確保し、必要があれば1週間程度で拡張できるようにもなりました。情報の透明性から見て、複数気配情報を上下5本から8本に拡大し、全銘柄のすべての注文情報をリアルタイムで配信できますおお、凄いことではないか! そう想定したはずだったのですがねぇ。
 
 結果、一般投資家だけでなく、すべての市場利用者はリアルタイムで注文・気配情報を入手、取引できるようになったのです。新システムの稼働は、最適プログラム取引を進化させましたが、このプログラム取引への最適化を図れたのは、いわゆる機関投資家が大半でした。ジェイコム男こと、個人投資家の象徴的存在だったB・N・F氏(小手川隆氏)は、コレでは儲からないと判断した模様です。同氏は90億円で「チョムチョム秋葉原」 のオーナーになっていましたが、170億円現金買い(!)で「AKIBAカルチャーズZONE」も確保したようです。

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2011年7月5日火曜日

キャラに近づける街

エレベーターの扉にもキャラがいます
 日本が発信するキャラクター(以下、キャラ)は世界で通用します。ことにマンガ、映画、アニメ、コンピュータゲームなどの登場キャラは、フランス、イタリア、台湾などに熱狂的ファンがいます。東大教授からレクチャーされたのですが、IQレベルの高い大学ほど、日本発のキャラに熱中するとか。「どうしてなんですか?」「日本のマンガやアニメは、他国のソレと比較すると、ストーリーが深いんですね」「なるほど、ハマったヒトが離れられなくなるんだ」「その通りです」。アキバには、そんな外国人も来訪します。
 
 キャラの歴史は擬人化やデフォルメ化でもあります。「鳥獣人物戯画」(鳥獣戯画)のほうが一般的かも知れません)をご存知ですか? 知らなければググってください。京都市右京区の高山寺に伝わるコレは、ウサギ・カエル・サルなどを擬人化した甲巻が有名です。ディズニーがアニメを開拓したとする説がありますが、ことキャラの歴史に関していえば、小生は「鳥獣戯画でしょ」と強弁します。マンガの原点だとも指摘できるでしょう。制作年は、12世紀から13世紀とされています。日本人のキャラ化は歴史が違うのです。
 
女性向けゲーム売場の案内もキャラ
 小生は手塚治虫が生み出したキャラに、少年時代、ハマりました。「漫画の神様」の作品は、ストーリーの完成度が違っていました。鉄腕アトムのシールを集めるために、何個のマーブルチョコレートを買ったことでしょう。ディズニーのアニメは手塚に多大な影響を与えましたが、小生は「ジャングル大帝」「火の鳥」で、シリアスかつ奥行きのあるストーリー漫画は、日本の文化に昇華したと考えています。「三つ目がとおる」の“わとさん”に萌えた時期もありましたね。手塚がいたから、ガンダムもエヴァも生まれたと思います。
 
 2011年6月30日から7月3日まで、フランス・パリノール ヴィルパント展示会会場で「第12回ジャパンエキスポ JAPAN EXPO」が開催されました。昨年のコレには、フランス国内だけでなく、ヨーロッパ諸国から、なんと17万4千人の来場者を記録しました。国策としてコンテンツ産業を優遇している韓国が、昨年から参加していますが、世界に通用する立つキャラを提案できるのは、まだ日本です。ジャパンエキスポの来場者たちが一番行ってみたい場所がアキバなのです。アキバはキャラに近づける街なんですね。

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2011年7月2日土曜日

アイドルさえも作る街

アイドルグッズのガチャポン
 ケチった番組ばかり放送するようになってしまった地上波が、国民のバカを助長しています。また、毒のあるようなことを言ってと批判されようが、事実は事実だと胸を張ります。日本語を乱す元凶のようなタレントならば、知れたギャラでしょう。飲食店とタイアップした、まずいモノがない料理番組とて同じです。そんな番組を見るよりも、アキバのマイナーアイドルたちを見るほうがマシかも知れません。AKB48はアキバを活用した商業タレントですから、当然、この対象外です。
 
 ただし、ショップは商売を気にします。売れなきゃ、在庫金利がかさむばかりです。マイナーアイドルは一部のヒトから支持されても、知る人ぞ知るなのです。商業アイドルならば、集客効果も発揮できますし、商品化のシステムもできあがっています。歌番組やドラマ出演などを通じて、知名度が格段に違いますからねぇ。かくて、アキバではAKB48の総選挙が話題になれば、即座に店頭演出を変えます。なんせ、ガチャポンにまで、タレントが入る時代です。あっ、違います。タレント関連グッズまでが正確な表現ですね。
 
AKB48総選挙も商機とする
 将来的にそんな商業タレントになるかどうかはともかく、アキバを中心に、ライブハウス、店舗内イベント、ライブ、撮影会などで活躍するマイナーアイドルたちがいます。路上ライブが禁止になり、店舗内が“場”になったのです。死語にも近い“萌え”要素を、マイナーアイドルたちは捨て去りません。コスプレとアニメ声と歌唱力と個性をどんどん振りまいています。有名タレントも所属する某プロダクションの社長が話していましたが、フツーに毛がはえているような子は不要だそうです。「オーラのある子、知らない?」と質されました。
 
 最近はインターネットからデビューするタレントもいます。小生は某出版社の知り合いに、アキバでスカウトして、YouTubeやニコ動で活躍させるプランを提案したことがあります。アイドルに、オリジナリティ溢れた新商品紹介をさせるのです。当初は持ち出し覚悟ですが、話題になればスポンサーがついてくるはずです。アイドル自身の商業化を後押しできるでしょう。アイドルに物販はつきものです。アキバでは、メイドからアイドルまでが、CD、DVD、グッズを直接ファンに売る日々が続いています。

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