2010年8月30日月曜日

アキバのルーツに等しい場所

 総武線のガード下にあるラジオセンターは、小生のアキバ通いには不可欠な場所です。戦後の復興時、占領軍(GHQ)の露店撤廃令で、神田周辺の露天商たちは困りました。そこで立ち上がったのが、ラジオ関連の各店舗の移転先の交渉をしたのが東京ラジオデパートの初代社長山本長蔵氏です。アキバに山長の冠がついたショップが数多くある理由が分かりますね。秋葉原を象徴するラジオ部品を取り扱った3番目の建物がラジオセンターです。


 撮影は電気街改札口を出て右折、すぐにガード沿いに左折したところからはじまっています。現在のラジオセンターは、以前のように無線機器専門のショップばかりではありません。もちろん、その手のデバイスを取り扱うショップも残っていますが、計測器、センサー、画像調整装置などを取り扱う店舗も増えています。ココの二階では昭和レトロな、8ミリ映写機からソニーのラジカセまで、修理済みのモノを販売するレンタルショーケースがあります。


 PCの普及はアナログデバイスを駆逐してきた歴史でもありますが、同時に、半導体関連のデバイスや治具などの市場も創出しました。いわゆる自作マニアの方々のなかには、回路図を店主に見せて、デバイスを選んでもらうヒトもいます。たまに、女の子が店主と話しているときがありますが、電機大が近いですからね、多分、サークルで作る何かの部品を調達に来たのでしょう。ちなみに南側に隣接しているのが秋葉原ラジオストアー、北側に隣接しているのが秋葉原電波会館です。


 中央通りに出たところから見ると、入り口が違う電波会館は違う物件だと分かりますが、ラジオセンターとラジオストアーの境は分からないと思います。日経BP社の原稿では却下されてしまいますが、盗聴器及び盗聴電波発見器の類いもコチラでは販売しています。空港でお馴染みの金属探知機も、もちろん、購入することができるでしょう。某家電メーカーの社員を案内したとき、「当社で入手しようとしてできなかった半導体を売っている!」と興奮されたことを思い出します。アキバの面目躍如ですね。

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2010年8月28日土曜日

SIMフリーiPhone 4販売合戦勃発!

スマートフォンは究極のモバイルPCです。その競争の先頭を疾走しているのがアップルのiPhone 4です。国内モデルが品薄な一方で、昨日のアキバ取材で、SIMフリー版のiPhone 4が複数のショップで在庫があると分かりました。iPhone 4の香港版16GBと32GBがソレです。知人の店長に聞きましたら、在庫はわずかなので、この土日で売り切れるかも知れないとのことです。実売価格は16GBが9万4000円前後、32GBが11万9800円前後です。


アキバに初入荷したのは8月24日らしく、以後、香港の業者と取引のあったショップに順次納品された格好です。今回の在庫は土日ではけるでしょうが、今後も順次、納品されてくると話していました。アキバの場合、こうした話題のモノは、立地条件の良いショップから、順番に売り切れていきます。中央通りならば、雑居ビルの階上の店舗、末広町寄りの裏通り店あたりが狙い目です。


“売れる”となると、すぐに引っ張り合いがはじまるのがアキバです。香港だけでなく、上海や台湾の業者からも打診されたショップが出始めています。まだ在庫が安定するまで時間がかかるでしょうが、こうした過程を経て、次第に市場価格も安定に向かいます。SIMフリーのiPhone 4は、NTTドコモのFOMA網で通信できる日本通信のmicroSIMを使うことになるのでしょう。iPhone 4との組み合わせで、安定したドコモ網通信とiPhone 4をPCのモデム化するテザリングができるはずです。


保証とサポートはどうなるのでしょうか? 「iPhone 4についてはAppleの保証を受けでください」と、懇意の店長が話していました。microSIMに関しては日本通信へですね。ちなみに香港版の場合、電源コンセントの形状が日本のそれとは異なります。購入時に変換アダプターを調達しておくべきでしょう。もちろん、頻繁に海外出張していて、すでにお持ちのヒトには余計な一言ですが。今後、iPhone 4好きのヒトのブログやパソコン誌などと、長所・短所などの比較記事が掲載されると思います。モルモットは嫌よというヒトは、そちらを読まれてから判断することを推奨します。


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2010年8月23日月曜日

アトレワンまでもう少し


 アキバ再開発の事実上の掉尾となるJR東日本グループの駅ビル「アトレ」は、2010年11月中旬に営業開始を予定しています。正式名称は「アトレ秋葉原1(ワン)」。たぶん、アキバ連中はアトレワンと省略するでしょう。アキバには昭和通改札口左に「アトレヴィ秋葉原」がありますが、電気街口の「アトレ秋葉原1」の開業で、コレを「アトレ秋葉原2(ツー)」に改称します。「アトレ」ブランドの11店目の駅ビルです。
 
 アトレワンのコンセプトは 「寄り道 “CROSS TERMINAL”~新・秋葉原エリアのクッションゲート~」。アトレの発表によれば、「上質な日常生活を支援する全46ショップ(予定)の駅ビルとして、秋葉原エリアの新しいランドマークを目指します。」とのことです。寄り道と上質な日常生活を結びつける発想は分かりませんが、「友人への手土産を探したり、待ち合わせを楽しんだり、これまで通過してきた私たちがクロスし、集う場所。」「ひととき、身を委ねて元気を取り戻す、私にとってクッションのような場所。」になるようです。
 
 まっ、コンセプトはともかく、アトレワンの一階はアキハバラデパート時代がそうだったように、飲食店フロアになるとか。以前のようにリーズナブルな価格の飲食店なら歓迎しますが、他のアトレに見られるような上質価格の飲食店だとしたら…。多分、アキバ店員たちがそっぽを向きますね。ある意味でアキバ店員はアキバの案内係でもあります。そんな彼らからも支持されるショップだらけになってもらいたいですね。
 
 アトレワンは北棟が地上4階、高架下が地上3階、南棟が地上7階という変則的な構成になっています。延床面積は約8,400㎡、店舗面積 約3,500㎡で、店舗の売上高は年間約50億円を目指しています。秋葉原駅は一日平均乗降人員が、JR秋葉原駅だけで、約44万9千人(2009年度実績)もあります。コレに地下鉄日比谷線、つくばエクスプレスの乗降客が加わるのですから、平日から休日まで相当数の消費者が訪れるでしょう。画像はコミケ2日目に駅側から群集が近づいてきたときのモノですが、多分、コミケ開催日は100万人都市に変貌していると思います。

2010年8月11日水曜日

新しくなる秋葉原電気街口

 JR「秋葉原」駅駅は現在工事中。この駅には4つの改札口があって、最初の3つまでは、大半のヒトが口に出せるのですが、残りのひとつがなかなか出てこないようです。正解は「電気街口」「昭和通口」「中央改札口」と「デパート口」です。名前からお分かりのように、アキハバラデパートがあった時代の改札口ですね。


「電気街口」改札口から外に出たヒトには、3つの選択肢がありました。コレも最初の2つまでは口に出せるのですが、最期がなかなか出て来ないようですね。改札口をラジオ会館側に出るか、クロスフィールド側に出るか、までは分かりますね。最期のひとつは正面の通路を突っ切ってデパート内に入るでした。


 2005年のつくばエクスプレスとヨドバシAkibaなどの開業で、駅改良工事が行われ、「中央改札口」と「東西自由通路」が新設されました。総武線ホームから直接アキハバラデパートに連絡するデパート口はJR東日本のビル再開発に伴い、総武線の線路の南側に7階、北側に4階建て駅ビル「アトレ秋葉原1」を建設。現在、工事の最終段階に入りました。
 

 秋にオープンすれば、いわゆる秋葉原再開発事業の締めとなるでしょう。ラジオ会館側の外観が見られるようになりましたので、撮影しました。店内は旧アキハバラデパート時代のフロア構成が踏襲する部分もあり、デパート口はアトレ口として改札口が用意される予定です。小生はアキバのアトレなのですから、アキバ色を出して欲しいと熱望しています。

2010年8月6日金曜日

カレー、辛えー、喰えー

 酷暑が続いています。ヒトは暑くなると辛いカレーが食べたくなります。アキバがカレー店密集地域で、老舗から新興勢力まで、バラエティに溢れたカレーを食べることができます。路地裏のカレー屋「マンモスカレー AKIBA店」が2008年に開店したとき、立地条件を考えたのだろうかと考えてしまいました。この場所は中華料理「麺工作」が撤退した、アキバでも通行量が少ない通りなのです。


 マンモスカレーの“売り”ともいれるメニューが「マンモス1kgカレー」(サービス特価880円です。ご飯600g、ルー350g、豚しゃぶ100g、生たまご45gと、あれれ、正確には1kg超カレーではないですか。ちなみに、期間限定メニュー「マンモス1kg唐揚げカレー」もあります。こちらはごはん600g、ルー350g、チーズ30g、唐揚げ5個で、やはり1kg超カレーなんですね。値段はランチタイムなら特価880円。7月20日から8月31日まで食べられます。


 フードサービスはいろいろなアイデアを凝らすものですが、マンモスカレーも同様です。七夕にカップルで来店すると女性はタダとか、マンモスカレーを100円で食べさせる激安クーポンを販売したり…。場所はベルサール秋葉原の先の道を御茶ノ水方向に進んでください。まんだらけのビルのある交差点を直進した右側に発見できるでしょう。そうそう、福神漬け、らっきょう、辛み香辛料が無料です。
 
 以下はアキバにあるカレー屋さんの大半を列挙しました。□マークをつけましたから、場所が分かるならチェックしてみてください。まさか、コンプリートできるヒトがいたりして(凄いぞ、お前)。同様に、全店で食べたというヒトはいないでしょうね・・・。牛丼チェーンのカレーとメイドカフェのカレーは、あえて、パスしました。

ーー アキバほぼ大半カレー店 -- 

□アキバ海岸□ジャイヒンド
□チキンプレイス 秋葉原店
□ベンガル
□トーキョーパラダイス
□ラホール秋葉原店
□ラホール外神田店
□インドレストラン・ビジービー
□ゴーゴーカレー 秋葉原1号店
□カレーハウスCoCo壱番屋 秋葉原国道4号店
□ホームメードカレータイム 秋葉原店
□カレーショップ C&C 秋葉原店
□マンモスカレー 秋葉原本店
□TANDOR GAR
□カレーハウス CoCo壱番屋 JR秋葉原駅昭和通り口店
□カレキチ 秋葉原店
□ゴーゴーカレー 秋葉原中央通店
□インディアンレストラン アールティ
□インドカリーダイニング・コバラヘッタ ヨドバシAKIBA店
□多国籍居酒屋 APPAYAN
□シディーク AKIBAカレー館
□アジャンタ秋葉原店
□サモサ 秋葉原店
□アルバ秋葉原店

2010年8月5日木曜日

デフレ社会と「みんなの党」


 格差社会が拡大しています。日本のビジネスマンの平均年収は、1997年に大手金融機関の北海道拓殖銀行と山一証券が経営破綻してから、マイナス成長を続けています。すでに10年以上になるのに、政府と日銀は、それを放置してきました。アキバでは老舗家電店が、生き残りのために必死になり、毎日のように経費節減を連呼していました。しかし、全体経済の収縮に追いけるほどの経費節減なんてきるものですか。結果、アキバ守旧派は市場から次々と淘汰されたのです。ロケット、サトームセン、石丸…。
 
 経費節減には人件費の圧縮も含まれます。売上高が前年割れしているのですから、経営者は賃上げを抑制するだけでは経営ができません。そこで、正社員の雇用・採用を止めて、派遣・パート、請負などの非正規店員に置き換えました。非正規店員の人件費をメーカーに依存するような家電店まで登場します。人件費という重石の負担がなくなれば、業績を回復させることができるお店が出てきます。アキバだけでなく、日本全体が同じようなことをしていました。

 それでは、業績の向上に伴って、経費節減は緩やかになったでしょうか? 大半のヒトたちは、当然の帰結を味わうことができないのでした。景気は上昇しながら庶民にそれを回さないという歪んだ状況を、日本人の大半は辛抱強く我慢し続けました。そこにアメリカ発のサブプライムローン問題を発火点とする世界経済の大変調が急襲します。“いざなぎ超え”のはずの好景気は、実態を伴わない幽霊景気でした。長年の減収継続は、ついに自民党という、この国のカタチを決めてきた与党に政権を渡さないと決めました。
 
 金融広報中央委員会の「家計の金融資産に関する世論調査」を発表しています。ソレによれば、預貯金を持たない「貯蓄ゼロ世帯」は02年の16.3%、現在は全体の5分の1以上が貯蓄ゼロ。一世帯あたりの負債額も増えるばかりです。アキバを見れば日本が透けて見えます。一杯20円の差でも、デフレ経済に対応しています。今回の選挙で「みんなの党」が数多くの支持を集めましたが、渡辺党首に勘違いして欲しくないのは、あなたたちが世襲議員で、社会人経験値も低いことを知った上で、自民も民主でもなかっただけの投票との自覚です。革命を起こすような魂を示し続けてください。