アキバと共に生きてきた大学といえば、真っ先に浮かぶのが脇工学部長が講義されている東京電機大学です。小生が勤務していた現在のドン・キホーテ、かつてのミナミ無線電機にも、東京電機大学の学生がアルバイトに来ていました。その電機大の非公認サークル「AmusementMakers」から「ZUN Soft」というブランドで、1996年からPC-9800シリーズ用のゲームが発表されました。発表時期はPC-9800シリーズの衰退期で、これらの作品は一部のマニアにしか知られませんでした。
東方マニアたちは、その5作品を「旧作」と呼んでいます。1996年の「東方靈異伝 ~ Highly Responsive to Prayers」「東方封魔録 ~ the Story of Eastern Wonderland」「東方夢時空 ~ Phantasmagoria of Dim.Dream」「東方幻想郷 ~ Lotus Land Story」「東方怪綺談 ~ Mystic Square」の5作品で、東方Projectの開発は一旦終了しました。現在では、まさに“お宝”です。以後、活動休止すること4年間。サークル名を「上海アリス幻樂団」に改称して、Windows版での開発が再開されました。クリエイターは自分の好き勝手な開発に勤しみたくなるものです。
東方の特徴は、アクションゲームの王道である、弾幕モノへのコダワリにあります。当初は弾幕シューティング系が続きますが、そこに弾幕格闘アクションも絡んできました。弾幕シューティングの最新作は「妖精大戦争 ~ 東方三月精」が、今年の夏コミで発表されました。漫画『東方三月精 ~ Strange and Bright Nature Deity』2巻に書き下ろし掲載の「妖精大戦争」をオープニングストーリーとするゲームです。ゲームキャラの作画は比良坂真琴さんです。弾幕格闘アクションは「東方非想天則 ~ 超弩級ギニョルの謎を追え」が2009年8月の夏コミで発表されました。
コミケで数多くの支持を得た作品は商業化に結びつきやすいのですが、東方Projectを題材にした小説や漫画があり、東方Projectのファンブックも販売されています。ところが、弾幕系ゲーム作品は商業化していません。欲しいならコミケで買うか、アキバで探せとなっています。それほどアキバ各店で東方モノを取り扱うショップが増えていますし、売れてもいます。「上海アリス幻樂団」は電機大卒のZUN(ずん)一人で運営される個人サークルですが。ZUNこと太田順也さんは、1995年に東京電機大学の非公認サークルAmusementMakersで、1998年12月まで個人制作のブランド名で弾幕系シューティングゲーム「東方Project」旧作を開発していました。東方の“神”は復活したのです。
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