2011年11月18日金曜日

見た目は街中の蕎麦屋だとしても


見た目は街中の蕎麦屋さんですね
 以前、アキバで食べる蕎麦(そば)は、ザ・コン(現アキカル)隣りにあった「志な乃」でした。ココが九段下に移転した後は、少し歩いて「藪蕎麦」か「神田まつや」に通っていました。小生は麺好きなのですが、ラーメン、パスタ、饂飩(うどん)などと比較したとき、蕎麦は別物と考えています。大体、新蕎麦の季節はあっても、ラーメンの季節はありません。しかも、食べるのは“もり”か“せいろ”と決めています。いわゆる“タネもの”は食べません。冬でも冷たい蕎麦を手繰り、たっぷりの蕎麦湯を飲みます。新蕎麦の季節は、その年の自然環境で決まります。
 
蕎麦打ち部屋があります
 新蕎麦は産地によって出回る季節が変わります。多分、一番早く出回る新蕎麦は北海道・幌加内産のものでしょう。コレが9月上旬に出荷され、音威子府(オトイネップ)など北海道各地の新蕎麦が市場に出回り始めます。通常、新蕎麦というのは、10月に収穫される秋の新蕎麦“秋新”を意味します。コレしか採用しない蕎麦屋が数多くあり、乾燥された玄蕎麦が、10月下旬あたりから提供されるようになります。同じ時期に長野、茨城、栃木、福井、石川、徳島、宮崎などの蕎麦も収穫され、市場に供給されます。イマの季節は秋新の最盛期だと言えるでしょう。
 
 玄蕎麦(黒いカラの付いた蕎麦の実)は埃、土、小石などを除き、石臼で製粉します。先ほど、「藪蕎麦」「神田まつや」はご案内しましたが、現在、小生がハマっている蕎麦屋は、アキバの昭和通りを上野方向に向かって、進行方向右側にある「あきば」です。ココは一見すると、ただの街中の蕎麦屋のようにしか見えません。持つべきものは友です。ココを教えてくれた友人が、「11月に入ると、戸隠産の秋新の十割蕎麦を出してくれるよ」と囁きました。値段を訊いたら、今年は600円だそうです。もちろん手打ち・機械切りです。蕎麦を知るヒトならば、出かけたくなります。
 
タネモノ好きなら鴨南蕎麦をどうぞ
 で、行ってきました! まともな蕎麦は原価が高く、量が少ないというご時世ですが、「あきば」のソレは、量もあり、薄緑色が恍惚感を与え、噛めば滋味のある甘さが現れ、喉越したるや幸福愉快です。「よく600円で出せますね」と店主に問えば、「はっきり言って赤字です。もう少ししたら二八にすると思います」と話されました。ニ八だとしても、多分、まともな蕎麦屋で食べたら千円以上はするでしょう。ちなみに戸隠の秋新は、入り口にある食券機でなく、店主に直接お金を払って注文します。アキバで「あきば」の新蕎麦、楽しんでください。


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