2007年7月28日土曜日

庶民のオフィス街?神田あちこち

山手線内回りで秋葉原からひとつ目の駅が「神田」です。アキバ同様千代田区の場末でして、地下鉄銀座線にも「神田」駅はあります。駅周辺で目立つのは、築何10年と思えるような中小の雑居ビルですね。一応、オフィス街だとジモティが語っていましたが、それはアキバと比較した場合を意味します。もうひとつのお隣の駅である、「東京」駅と比較すれば、ぷっ、下町の雰囲気がぷんぷんします。ガード下を散策してください。戦後が残っています。

駅周辺の雑居ビルで最初に目に入るのは「金券ショップ」です。以前、金券ショップの経営者から聞きましたが、「神田」駅周辺に同業者が集中した理由は「官庁から丁度よい距離だからなんだよ」とのことでした。新宿に移転する前の都庁の人がどのようにお店を活用していたのかでしょうか?個人名まで書けませんが、役所内には切手や印紙といった有価証券がたくさんあります。有価証券をキャッシュに交換する役人さんが何人もいたそうです。「どう考えても、不正な処理だと思うけど、モノは本物だからね」と商人の顔を見せました。

いまは消費者金融という言葉を使いますが、昔しふうに言えばサラ金が目立つのも「神田」駅の特徴です。貸金業者は最高裁判決以後のグレーゾーン金利撤廃を受け、美味しい企業環境ではなくなりつつあります。世の中には返済目的に借金を重ねる多重債務者がいます。09年に出資法(上限29・2%)と利用制限法(同20%)の間のグレーゾーン金利を完全撤廃します。大手消費者金融は、売上高に相当する営業収益ベースで30%のマイナス要因になると算定しています。「金貸しはどんな法律下でも金を貸す」と哂う人もいるのです。

「神田駅なら居酒屋でしょ」と話す人がいます。神田駅は街の区画を無視して、斜めに線路が走っています。駅周辺に三角地帯が多く、奇妙な形状の建物も見られます。煉瓦壁に囲まれ昼なお薄暗いガード下には、夕暮れともなるとオヤジたちが集中します。粗末なテーブルを囲む人々の背中には時代の哀しみが見られます。立ち呑み酒場から煙がもくもく。焼鳥屋、ロンドンパブ風バー、有名居酒屋チェーン、小料理屋風などなど、魅惑的な店が並んでいます。自分の好みでお店を選びましょう。どれだけ飲んでも値段の知れたものです。

駅西口には西口商店街があります。こちらは都心としては珍しく物価が安く、近くにある神田外語学院の学生たちから喜ばれています。中通には一軒家も見られ、いわゆる町中の商店街だったことがわかります。そう、古くは下町の住宅地だったのです。立ち食いそば店が集中していることも興味深いところです。昼休みの時間、近所のサラリーマンが財布と相談しながらお店を選定しています。本日はコンビニおにぎりだけというお父さんもいました。

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